
BtoBマーケティングの施策一覧の記事はたくさんあるのですが、結局それぞれいくらかかるのかが分からず、予算の組み方に困っています。

施策ごとの費用相場を一覧で比較しましょう。自社で公開している10本の費用相場記事から実測データを集約しました。
BtoBマーケティングの施策を調べると、「〇〇選」という手法紹介の記事が並びます。参考にはなりますが、それぞれの施策にいくらかかるのか、限られた予算でどう配分すればいいのかまで書いた記事は多くありません。
この記事では、自社で公開している10本の費用相場記事の実測データを一覧化し、予算規模別の配分の考え方まで紹介します。
- BtoBマーケティング施策の費用は月数万円〜数百万円まで、施策の種類によって大きく異なります
- コンサル・運用代行系は月額固定型と成果報酬型で費用構造が異なります
- コンテンツ・制作系は初期費用が中心で、公開後の運用費用が別途かかります
- 予算が少ないうちは施策を絞り込むほうが、分散させるより効果を出しやすくなります
- 施策を組み合わせる際は、制作系→集客系の順で予算を確保するのが実務上の目安です

株式会社オークスでは実際のWebコンサルタントである、柏倉元太(@genta_oaks)が記事を監修。
月間数十万PVのメディアを複数運営しながら、現在はSEOからSNS、YouTubeまで様々な分野のマーケティング企業を運営。
BtoBマーケティング施策の費用相場一覧
まず全体像を把握しましょう。自社で公開している10本の費用相場記事から、主要な施策の費用感を一覧にしました。

| 施策 | 費用相場 |
|---|---|
| SEOコンサルティング | 月5〜70万円(フリーランス〜大手) |
| MEO対策 | 月1〜5万円(固定型) |
| Webコンサル総合支援 | 月3〜40万円以上(支援範囲による) |
| リスティング広告運用代行 | 広告費の20%前後(下限額あり) |
| コンテンツマーケティング | 1記事4,000字で約5万円(文字単価制) |
| ホームページ制作 | 中央値50万円(実発注データ) |
| SNS広告運用 | 広告費1万円〜+代行手数料20%前後 |
| SNS運用代行 | 月10〜30万円 |
| LP制作 | 10万円前後〜50万円超 |
| ウェビナー集客・運営 | ツール月3万円〜/代行5〜100万円 |
一覧から分かるとおり、同じ「BtoBマーケティング施策」でも、月数万円で始められるものから、月数十万円〜数百万円かかるものまで幅があります。予算を組む前に、自社が優先したい施策がどの費用帯に属するかを確認してください。
集客・広告運用系の施策
広告費に対して手数料が発生する施策です。手数料の設計を理解しないと、想定より負担が重くなることがあります。



リスティング広告・SNS広告のいずれも、「広告費の20%」という表示があっても下限手数料が設定されているケースがあり、広告費が少ないほど実効負担率が上がります。少額予算から始める場合は、この構造を理解したうえで発注先を比較してください。
下限手数料は広告費20万円前後が分岐点になりやすい
自社で調査した複数の運用代行会社では、下限手数料が10万円前後に設定されているケースが目立ちました。この場合、広告費20万円であれば表示料率どおりの20%(4万円)に近づきますが、広告費10万円だと下限額がそのまま適用され実効50%まで跳ね上がります。少額予算で広告運用を始める場合は、自社運用か成果報酬型の代行を検討し、広告費が20万円を超えるあたりから定率型の代行を比較するという段階的な進め方が現実的です。
コンテンツ制作系の施策
リード獲得の入口となるコンテンツを作る施策です。制作費に加えて、配布・運用のための追加費用も見込んでおいてください。


コンテンツマーケティングは1本あたりの単価で費用が積み上がる構造、ウェビナーはツール費用と運営工数(または代行費)で構成される構造と、費用の内訳が異なります。継続的に取り組む前提の施策のため、単発の制作費だけでなく、月次・年次の総額で予算を組んでください。
制作物は公開して終わりではなく資産として積み上がる
広告運用は出稿を止めた瞬間に効果も止まりますが、コンテンツ記事やウェビナーの録画データは、公開後も検索流入や再配布を通じて成果を生み続けます。短期的な費用対効果だけで比較すると、コンテンツ制作系の施策は広告運用より割高に見えますが、資産として積み上がる分、中長期では総コストが逆転することもあります。判断する際は、単月の費用対効果だけでなく、半年〜1年のスパンで評価してください。
サイト制作系の施策
リード獲得の受け皿となるWebサイトを作る施策です。目的によって必要な規模が変わります。


会社全体の情報を網羅するホームページと、単一の商材に訴求を集約するLPでは、求められる構成設計の考え方が異なるため、費用相場も別々に検討する必要があります。広告経由の獲得を強化したい場合はLP、会社の信頼性を伝えたい場合はホームページと、目的に応じて優先順位を決めてください。
制作費だけでなく公開後の運用費用も見込む
ホームページ・LPともに、制作費の見積もりだけを見て予算を確定させると、公開後に想定外の費用が発生します。サーバー・ドメインの維持費、公開後の改善作業(LPO)にかかる費用は、制作費とは別枠で確保しておいてください。特にLPは公開して終わりではなく、アクセスデータをもとに継続的に改善する前提の施策のため、初回制作費だけで予算を使い切らないようにしてください。
専門コンサル・総合支援系の施策
個別施策の実行ではなく、戦略設計や複数施策の統括を依頼する場合の費用です。



単一施策のコンサル(SEO・MEO等)は月数万円〜数十万円ですが、複数施策を横断して統括する総合支援は、支援範囲の広さに応じて月40万円以上になることもあります。個別施策を自社でバラバラに発注するより、統括して依頼したほうが全体の整合性を取りやすい反面、費用は高くなるという構造です。
「アドバイスのみ」と「実行込み」で3倍以上の差が出る
コンサルティングという同じ名称でも、戦略のアドバイスだけを行うプランと、実際の施策実行まで請け負うプランでは、金額が3倍以上変わることがあります。自社に実行担当者がいる場合はアドバイスのみのプランで十分ですが、実行できる人材がいない場合は、実行込みのプランを選ばないと結局施策が進まないまま予算だけが消化されます。契約前に、どこまでが「実行」に含まれるかを具体的に確認してください。
限られた予算での配分の考え方
すべての施策に予算を分散させるより、優先順位をつけて絞り込むほうが効果を出しやすい進め方です。
受け皿となるサイト制作を先に確保する
広告やコンテンツで集客しても、リードを獲得する受け皿となるサイトが整っていなければ、集客施策の効果が半減します。予算配分の優先順位としては、まずホームページやLPなどの受け皿を整え、そのうえで集客系の施策に予算を回す順序が実務的です。すでに受け皿が整っている場合は、集客施策から着手して問題ありません。
月予算10万円台なら1〜2施策に絞る
| 月予算 | 推奨する組み合わせ |
|---|---|
| 10〜20万円 | MEO対策、または小規模なリスティング広告のいずれか1施策に集中 |
| 20〜50万円 | SNS運用代行または広告運用+コンテンツマーケティングの2施策 |
| 50万円以上 | 複数施策を組み合わせ、必要に応じて総合コンサルで統括 |
複数の施策に少額ずつ予算を分散させると、どの施策が効果を出しているのか判断できないまま予算だけが消化される状態になりがちです。まず1〜2施策に集中して成果を検証し、効果が確認できてから他の施策に予算を広げる進め方をおすすめします。
月予算30万円のケースで配分してみる
受け皿となるLPがすでにある企業を例に、月予算30万円をどう配分するかを具体的に見てみましょう。

| 配分先 | 金額 | ねらい |
|---|---|---|
| SNS運用代行 | 15万円 | 認知拡大と継続的な接点作り |
| コンテンツマーケティング | 10万円(記事2本分) | 検索経由の中長期的な流入 |
| 広告運用の予備費 | 5万円 | 短期的な検証・スポット施策用 |
この配分例では、即効性のある施策(SNS運用)と、中長期で効いてくる施策(コンテンツマーケティング)を組み合わせている点がポイントです。短期の成果ばかりを追うと中長期の資産が積み上がらず、中長期施策だけに寄せると当面の反応が見えにくくなります。両方を組み合わせることで、短期の手応えを見ながら中長期の土台を作れます。
施策選びでよくある失敗パターン
費用相場を把握していても、選び方を誤ると予算が無駄になりがちです。

流行りの施策から手をつける
「今はSNS広告が効果的らしい」といった情報だけで施策を選ぶと、自社の商材や検討期間の長さに合わない施策に予算を投じてしまうことがあります。検討期間が長いBtoB商材ほど、単発の広告より継続的なコンテンツ蓄積が効いてくる傾向があるため、施策の性質と自社の商談サイクルを照らし合わせてから選んでください。
成果測定の指標を決めずに始める
施策ごとに「何をもって成功とするか」を決めないまま始めると、複数施策を並行した際にどれが効果を出しているか分からなくなります。問い合わせ数・商談化率・獲得単価など、施策を横断して比較できる指標を先に統一しておくことが見直しの前提です。
受け皿の整備を後回しにする
広告やSNS運用にまず予算を投じ、リードの受け皿となるサイトの整備を後回しにするケースも見られます。集客施策で流入を増やしても、受け皿のLPやホームページが整っていなければ、問い合わせにつながらないまま離脱される結果になります。予算を組む順序としては、受け皿の整備を最優先に、その後で集客施策に予算を回してください。
BtoBマーケティング施策の費用に関するよくある質問
- BtoBマーケティングは月いくらから始められますか?
-
MEO対策であれば月1〜5万円から始められます。広告運用は広告費自体を数万円から設定できますが、代行を依頼する場合は下限手数料に注意してください。まずは1施策に絞って予算を確保することをおすすめします。
- 最初にどの施策から着手すべきですか?
-
リードを受け止めるホームページやLPが未整備の場合は、そちらを先に整えてください。受け皿が整っている場合は、自社の商談サイクルに合わせて、検討期間が短い商材なら広告運用、長い商材ならコンテンツマーケティングやSEOから着手する進め方が実務的です。
- 複数施策を組み合わせる場合、総合コンサルに依頼すべきですか?
-
予算に余裕があり、施策間の整合性を重視するなら総合コンサルへの依頼が有効です。予算が限られる場合は、個別施策を1〜2つに絞って自社で発注し、効果を検証してから統括支援を検討する順序でも問題ありません。
- 施策ごとの費用相場は、この記事に書かれている金額で確定ですか?
-
あくまで目安です。各施策の詳しい内訳・料金体系の違い・実発注データは、記事内でリンクしている個別記事で解説しています。発注先を比較する際は、この記事の金額感を出発点に、個別記事で内訳まで確認してください。
- 予算配分を見直すタイミングはいつが目安ですか?
-
施策を開始してから3〜6ヶ月程度で、問い合わせ数や商談化率などの指標を確認し、効果の出ている施策に予算を寄せる見直しをおすすめします。BtoB商材は検討期間が長いため、1ヶ月程度の短期間で判断すると誤った結論に至りやすい点に注意してください。
- 受け皿のサイトが未整備の場合、どこから予算を確保すべきですか?
-
集客施策より先に、LPまたはホームページの制作費を優先して確保してください。受け皿が整っていない状態で広告やSNS運用に予算を投じても、問い合わせにつながらないまま離脱される可能性が高くなります。
- 短期施策と中長期施策、どちらを優先すべきですか?
-
両方を組み合わせるのが実務的な進め方です。広告運用のような短期施策だけでは資産が積み上がらず、コンテンツマーケティングのような中長期施策だけでは当面の反応が見えにくくなります。月予算の一部を短期施策、残りを中長期施策に振り分けて配分してください。
- コンサルに依頼する際、アドバイスのみと実行込みのどちらを選ぶべきですか?
-
自社に施策を実行できる担当者がいる場合はアドバイスのみのプランで十分です。実行できる人材がいない場合、アドバイスのみを選ぶと施策が進まないまま予算が消化されるため、実行込みのプランを検討してください。
BtoBマーケティング施策の費用で押さえる要点
施策ごとの費用相場を把握したうえで、自社の予算規模と商談サイクルに合った組み合わせを選んでください。
- BtoBマーケティング施策の費用は月数万円〜数百万円まで、施策の種類によって大きく異なります
- コンサル・運用代行系は月額固定型と成果報酬型で費用構造が異なります
- コンテンツ・制作系は初期費用が中心で、公開後の運用費用が別途かかります
- 予算が少ないうちは施策を絞り込むほうが、分散させるより効果を出しやすくなります
- 施策を組み合わせる際は、制作系→集客系の順で予算を確保するのが実務上の目安です
上位10記事は施策の紹介・手法一覧が中心で、費用に触れている記事はありませんでした。自社で公開してきた10本の費用相場記事を横断的に一覧化した記事は、他に類を見ません。個別施策の詳細は、この記事内のリンクから各記事を確認してください。







