
記事の制作を外注したいのですが、1文字4.5円の会社と8.5円の会社では何が違うのでしょうか。

文章のうまさではありません。1円上がるごとに、校正やキーワード選定や入稿といった作業が1つずつ増えていきます。同じ会社の料金表を見ると、その階段がそのまま書かれているはずです。
コンテンツマーケティングの費用を調べると、どの記事も「初期費用50万〜150万円、月額30万〜50万円」といった幅で書かれています。幅が広すぎて、自社がいくら払うことになるのかは判断できません。
そこで支援会社が自社サイトに公開している料金を集めました。すると文字単価の差が、どの作業まで含むかの差として明記されている会社が見つかります。この記事では相場の幅ではなく、公開されている実額から費用の中身を分解します。
- 文字単価は4.5円が執筆のみ、8.5円で入稿まで。1円ごとに作業が1つ増える階段になっています
- 4,000字の記事に図解を3枚付けると49,000円。「1記事5万円」の内訳はここで説明がつきます
- 同じ会社でもプランが違うと単価が1.5倍変わります。安いほうには最低発注額がない代わりに、高いほうは100万円からです
- AI記事代行は16,000円/本。人が書く4,000字とほぼ同額で、価格では差がつかなくなっています
- SEOコンサルという同じ名前のオプションが月10万円と月30万円で3倍差。名前ではなく作業内容で比べてください

株式会社オークスでは実際のWebコンサルタントである、柏倉元太(@genta_oaks)が記事を監修。
月間数十万PVのメディアを複数運営しながら、現在はSEOからSNS、YouTubeまで様々な分野のマーケティング企業を運営。
相場の幅では判断できない理由

幅が広すぎて自社の額が決まらない
費用を調べたときに最初に出てくるのが、初期費用50万〜150万円、月額30万〜50万円という数字です。この幅は間違いではありませんが、そのままでは使えません。
理由は単純で、コンテンツマーケティングという言葉が指す作業の範囲が会社ごとに違うからです。記事を書くだけの契約と、サイトを作って戦略を引いて分析まで回す契約が、同じ言葉で呼ばれています。
上位に出てくる解説記事を実際に読み比べると、金額の出典が書かれていません。業界の感覚として提示されているだけで、どこの誰がその価格で売っているのかは追えないままです。
公開されている料金表を集めた
そこで発想を変えて、支援会社が自社サイトに実際に載せている料金表を集めました。相場を推定するのではなく、公開されている価格そのものを見ていきます。
文字単価の1円差が意味するもの

1円ごとに作業が1つ増える
記事制作の見積もりでもっとも多いのが文字単価です。ここに、費用の中身を読み解く手がかりがあります。
記事作成代行Proは、文字単価を5段階に分けたうえで、各プランに含まれる作業を一覧で公開している会社です。整理すると次のようになります。
| 文字単価 | 前の段階から増える作業 |
|---|---|
| 4.5円 | SEOライティングのみ |
| 5.5円 | コピペチェック、校正 |
| 6.5円 | アクセス数調査、キーワード選定、キーワードチェック |
| 7.5円 | リライト作業 |
| 8.5円 | WordPress入稿 |
1円上がるごとに作業が1つずつ足されていく構造です。文章の品質が段階的に上がっているのではなく、周辺の工程を代行会社側が引き取る範囲が広がっています。
安い単価は自社の作業が残る
この見方ができると、見積もりの比較が変わります。4.5円の会社が安いのではなく、キーワード選定と入稿を自社でやる前提の価格だと考えてください。
- キーワード選定はどちらがやるのか
- 構成案は含まれるのか、別料金なのか
- 画像は誰が用意するのか
- CMSへの入稿まで含むのか
同じ会社でも単価が1.5倍変わる

発注方法で単価表が分かれている
もう1つ、文字単価だけを見ていると気づけない仕組みがあります。同一の会社が、発注方法によって別の単価表を持っているケースです。
サグーワークスは、ライターのランクごとの単価を公開している会社です。ここまではよくある形ですが、発注プランが2種類あり、それぞれ単価が違います。
| ランク | オンライン発注 | オーダーメイド |
|---|---|---|
| レギュラー | 0.75円 | 1.2円 |
| ゴールド | 1.5円 | 2.3円 |
| プラチナ | 3.0円 | 4.5円 |
| 最低発注 | 1記事から | 100万円から |
同じプラチナランクのライターでも、3.0円と4.5円で1.5倍の開きがあります。差額は、要件をすり合わせて進める体制の分です。そして高いほうには100万円という最低発注額が付きます。
ここが実務では効いてくる部分でしょう。単価が安いプランを選んだつもりでも、月に数本しか発注しないなら、要件を伝える手間は自社側に残ります。逆に本数がまとまるなら、高いほうが結果的に自社の工数は減るでしょう。
取材と監修は記事単価に切り替わる
取材や監修が入ると、料金体系そのものが文字単価から記事単価へ切り替わります。サグーワークスの場合は次の水準です。
| 種別 | 記事単価 | 最低発注 |
|---|---|---|
| レビュー記事 | 15,000円〜(2,000字) | 10記事〜 |
| 専門家監修 | 20,000〜40,000円〜 | 5記事〜 |
| インタビュー記事 | 38,000円〜(3,000字) | 10記事〜 |
| 専門家コラム | 40,000〜80,000円〜 | 10記事〜 |
専門家コラムの80,000円を文字単価に直すと、桁が変わって見えるはずです。取材や専門性が入る領域では、文字数と価格の相関が切れると考えたほうが実態に合います。
4,000字の記事はいくらになるのか

オプションの実額
公開されているオプション料金を積み上げると、1記事の総額が計算できます。記事作成代行Proのオプションは次のとおりです。
| オプション | 料金 |
|---|---|
| 構成案作成 | 1.5円/字 |
| WordPress入稿 | 1.0円/字 |
| 画像挿入 | 1,000円/枚 |
| 文字入り画像 | 2,500円/枚 |
| 図解・作成画像 | 5,000円/枚 |
| SEOコンサル | 100,000円/月 |
入稿まで含むプラチナプラン(8.5円)で4,000字を発注し、オリジナルの図解を3枚付けた場合を計算します。
- 本文:8.5円 × 4,000字 = 34,000円
- 図解:5,000円 × 3枚 = 15,000円
- 合計 49,000円
1記事5万円と1万円の中身
相場記事によく出てくる「1記事5万円」は、この積み上げでほぼ説明がつきます。高いのではなく、図解と入稿まで込みの価格だったという話です。
逆に「1記事1万円」と言われた場合も、同じ計算で中身が推測できます。4,000字なら文字単価2.5円で、執筆だけを頼んでいる想定でしょう。構成もキーワードも画像も入稿も、自社の仕事として残ります。
AI記事代行が価格差をなくしつつある

AI記事と人力がほぼ同額になった
2026年に入って料金表の景色を変えたのが、AI記事のプランです。
記事作成代行ウルトラは、文字単価4.5円・6.5円・10円の3段階に加えて、AI記事代行プランを16,000円/本の記事単価で出しています。同社のシンプルプラン(4.5円)で4,000字を頼むと18,000円ですから、ほぼ同じ価格帯です。
つまりAIを使えば安くなるという前提は、外注価格の面ではもう成り立っていません。安さで選ぶ理由が消えた以上、判断軸は別のところへ移ります。
見るべきは生成後の工程
実務で見るべきは、生成後に誰が何をしているかです。事実確認をする人がいるのか、一次情報にあたっているのか、自社の商品知識が入る工程があるのか。ここが空白のまま納品される記事は、価格に関係なく成果につながりません。
ちなみにリライトは記事単価で出している会社があります。ウルトラの場合は5,000字±10%を前提に、構成のみ12,000円、構成と執筆で25,000円、入稿まで含めて34,000円です。新規制作より安いとは限らない点は知っておいてください。
同じ名前のオプションでも中身が違う
SEOコンサルは3倍の開きがある
料金表を並べていて、もっとも差が大きかった項目がSEOコンサルです。
| 項目 | 記事作成代行Pro | ウルトラ |
|---|---|---|
| SEOコンサル | 100,000円/月 | 300,000円/月〜 |
| 構成案 | 1.5円/字 | 10,000円/本〜 |
| 画像 | 1,000〜5,000円/枚 | 2,500円/枚〜 |
同じ「SEOコンサル」という名前で3倍の開きがあります。どちらが正しいという話ではなく、含まれる作業が違うと考えるのが自然です。
構成案も体系が違います。文字単価で計算する会社と、1本あたりの固定額で出す会社があり、4,000字なら6,000円と10,000円で逆転します。単価の形が違うものは、自社の想定文字数を入れて実額に直してから比べてください。
非公開の会社をどう扱うか
なお、料金を公開していない会社も相当数あります。今回確認した範囲では、YOSCA、イノーバ、サイトエンジンはいずれも問い合わせか資料請求が必要でした。非公開が悪いわけではありませんが、比較検討の初期段階では公開している会社のほうが検討しやすいのは確かです。
内製と外注はどこで分かれるか

市場の下限帯を押さえる
費用の話を進める前に、内製という選択肢も実額で見ておきます。判断材料になるのは、外注価格の下限です。
クラウドワークスが公式に掲載している発注相場では、記事作成が1円〜/字、記事構成の企画が1,000円〜/記事、校正と入稿が3,000円〜/記事、取材と執筆(3時間・交通費別)が15,000円〜となっています。ここが市場の下限帯だと考えてください。
自社で書く場合のコストは、担当者の時給で計算します。4,000字のSEO記事1本にかかる工程を分けると、キーワード選定と競合調査、構成作成、執筆、画像作成、入稿と校正になります。
この一式を、慣れた担当者でも1本あたり6時間から10時間ほど見ておくのが現実的です。時給3,000円換算なら18,000円から30,000円で、外注の中位プランとほぼ重なります。
- 内製が向く:商品知識が成果を左右する、月2〜3本で足りる、社内に書ける人がいる
- 外注が向く:月5本以上を継続する、担当者の時間単価が高い、立ち上げ期で本数が要る
- 分割が向く:構成とキーワードは自社、執筆だけ外注(この形がもっとも失敗しにくい)
外注しても自社の工数は残る
ここでよくある誤解を1つ挙げておきます。外注に出しても、自社の工数はゼロにはなりません。キーワードの承認、事実確認、自社ならではの情報の提供は残ります。この時間を見込まずに本数だけ増やすと、確認が追いつかず公開が止まります。
何本で費用を回収できるのか
必要な問い合わせ数を逆算する
費用を決めるうえで最後に必要なのが、回収の見通しです。ここは相場ではなく、自社の数字で計算します。
必要な問い合わせ数 = 月額費用 ÷(成約単価 × 粗利率 × 成約率)
成約単価50万円・粗利率40%・問い合わせからの成約率20%の事業なら、問い合わせ1件あたりの期待粗利は40,000円です。月額30万円のプランなら月8件の問い合わせで採算が合います。
月額ではなく総額で見る
そのうえで押さえておきたいのが時間軸です。公開した記事が検索から流入を集めるまでには、数ヶ月単位の時間がかかります。広告のように出稿した月から数字が動くわけではありません。
したがって費用は、月額ではなく回収期間までの総額で見る必要があります。月額30万円で12ヶ月なら360万円です。この総額に対して、その間に積み上がる記事の資産価値が見合うかを判断してください。
参考として、Content Marketing Instituteが実施したB2B調査(回答者980名、調査期間2024年6月25日〜8月16日)では、コンテンツマーケティングの予算について増えると答えた企業が46%、変わらないが41%、減るが8%でした。同じ調査で、専門のコンテンツマーケティング代理店を使っている企業は7%にとどまっています。米国を中心とした調査であるため日本の実情とは差がありますが、外部の専門会社に丸ごと任せる形が主流ではないという点は参考になります。
本数を決めるのは予算ではなく確認工数
費用の設計でつまずきやすいのが本数です。予算を本数で割って決めると、ほぼ確実に途中で止まります。
公開が止まる原因は制作側ではない
外注で記事が積み上がらないとき、原因は制作側の遅れではなく発注側の確認が追いつかないことのほうが多くなります。キーワードの承認、事実確認、自社の情報提供。この3つは外に出せません。
1本あたりの確認に1時間かかるとして、月10本なら10時間です。担当者が他の業務と兼任していれば、ここが上限になります。確認できる本数が、発注できる本数です。
最初の3ヶ月は本数を抑える
| 時期 | 推奨の本数 | この期間にやること |
|---|---|---|
| 1〜3ヶ月目 | 月2〜4本 | 品質の目線合わせ・修正指示の型づくり |
| 4〜6ヶ月目 | 月4〜8本 | 確認工数が読めたら増やす |
| 7ヶ月目以降 | 月8本〜 | 流入データを見てリライトも混ぜる |
立ち上げ期にいきなり月10本を発注すると、修正指示が追いつかないまま同じ課題を持った記事が量産されます。最初の数本で修正の型を作ってから本数を増やすほうが、結果的に早く積み上がります。
誰が最終確認をするかを決めておく
確認者が複数いて意見が割れると、そこで公開が止まります。文章の好みではなく事実の正確さで判断する人を1人決めて、その人が見たら公開するという運用にしてください。
外注先を選ぶ段階でも、この体制を伝えておくと見積もりが変わります。確認の往復が少ない前提なら安く出せる会社もあれば、修正回数に上限を設けている会社もあるためです。
費用を決める前に決めること
ここまで実額を並べてきましたが、金額を先に決めても計画にはなりません。順番があります。
問い合わせなのか、資料請求なのか、指名検索の増加なのか。ここが曖昧なまま発注すると、記事が納品されたことが成果になってしまいます。何をもって成功とするかを先に文章で決めてください。
キーワード選定、事実確認、入稿のどれを自社でやるかで、必要な文字単価が変わります。先に範囲を決めてから見積もりを取ると、各社を同じ条件で比べられるでしょう。
月何本を何ヶ月続けるかで総額が出ます。本数が多いほど単価交渉の余地が生まれますが、自社の確認工数が上限になります。確認しきれない本数を発注しても公開が滞るだけです。
文字単価と記事単価が混在するので、自社の想定文字数を入れて1本あたりの金額に統一します。そのうえでオプションと最低発注額を足せば、比較できる形になります。
オークスは自社でメディアを運営し、記事を1,000本以上公開してきました。外注する側と作る側の両方を経験しているので、見積もりのどこに工数が乗っているかを実感として説明できます。費用の妥当性を第三者の目で確認したい場合はご相談ください。
Web集客全体の費用の考え方はこちらにまとめました。

制作を外部に出すかどうかの判断基準は別記事で整理しています。

コンテンツマーケティング費用のよくある質問
- 文字単価はいくらが適正ですか?
-
適正な単価という一律の答えはありません。含まれる作業で決まります。執筆だけなら4.5円前後、キーワード選定まで含めて6.5円前後、入稿まで任せて8.5円前後というのが公開されている料金表の水準です。自社でどこまでやるかを決めてから、その範囲に対応する単価を見てください。
- 月額10万円でどこまでできますか?
-
入稿まで含む単価で計算すると、4,000字の記事なら月2〜3本が目安になります。これに戦略設計や分析を足す余裕はありません。キーワード選定と効果測定を自社で持ち、執筆と入稿だけを外に出す形なら、この予算でも運用は回ります。
- AIで書けば費用は下がりますか?
-
外注価格で見る限り、大きくは下がっていません。AI記事代行を16,000円/本で出している会社がありますが、同じ会社の人力プランで4,000字を頼んでも18,000円です。自社でAIを使って内製する場合は費用が下がりますが、そのぶん事実確認と編集の工数が社内に移ります。
- 最低契約期間はどれくらいですか?
-
記事制作だけなら1記事から受ける会社が複数見つかりました。一方で運用支援まで含むプランは6ヶ月から12ヶ月の縛りを置く会社が多くなります。また最低発注額を設定している会社もあり、今回の調査では100万円からというプランがありました。契約前に本数の縛りと金額の縛りの両方を確認してください。
- 成果が出るまでどれくらいかかりますか?
-
公開してから検索経由の流入が積み上がるまでには、数ヶ月単位の時間がかかります。したがって月額ではなく、想定する期間の総額で予算を組んでください。1ヶ月や2ヶ月で判断すると、まだ評価が定まっていない段階で打ち切ることになります。
- 月に何本から始めるのが現実的ですか?
-
立ち上げ期は月2〜4本を勧めます。理由は予算ではなく確認工数です。外注しても、キーワードの承認と事実確認は自社に残ります。1本1時間として月10本なら10時間かかる計算です。最初の数本で修正の型を作ってから増やすほうが、結果的に早く積み上がります。
- 記事の本数はどれくらい必要ですか?
-
必要な本数は目標の問い合わせ数から逆算します。1記事あたりの月間流入とコンバージョン率を仮置きして、目標に届く本数を出してください。仮置きの数字は公開後3ヶ月ほどで実測に置き換わります。先に本数だけを決めても、確認できる量を超えると公開が止まります。
コンテンツマーケティング費用のまとめ
費用は相場の幅で語られがちですが、公開されている料金表を並べると、価格差の正体は作業範囲の差だと分かります。
- 文字単価は4.5円が執筆のみで、1円上がるごとに校正・キーワード選定・リライト・入稿が順に加わります
- 4,000字+図解3枚で49,000円。「1記事5万円」はこの積み上げで説明できます
- 同じ会社でもプランで単価が1.5倍変わり、高いほうには最低発注額100万円が付きます
- AI記事代行は16,000円/本で、人力の4,000字とほぼ同額です。価格では選べません
- SEOコンサルは同じ名前で月10万円と月30万円の差があります。名前でなく作業内容で比べてください
- 外注しても自社の工数はゼロになりません。確認できる本数が発注量の上限です
掲載した金額はいずれも2026年8月時点で各社が自社サイトに公開していたものです。改定される場合があるため、発注前には最新の料金表をご確認ください。







