
LLMO対策を提案されたのですが、費用が妥当なのか、そもそも効果があるのか判断できません。

良い着眼点です。実はGoogleが公式に「特別な最適化は必要ない」と明記しています。まず費用の実態と、公式の裏付けがある施策を分けて見ていきましょう。
LLMO対策の月額は15万〜30万円が主戦場です。ただし24社の公式サイトを確認したところ、料金を公開しているのは11社だけでした。大手7社は全社が「都度見積もり」です。
そしてもう1つ、契約前に知っておくべき事実があります。業界で推奨されている施策のうち、公式の裏付けがあるものは1つだけでした。Googleは自社ドキュメントで、AI検索に出るための追加要件は存在しないと明記しています。この記事では費用の実態と、その公式見解を突き合わせます。
- 24社中料金を公開しているのは11社。大手7社は全社が個別見積もりです
- 月額は3層。エントリー5,500円〜5万円、主戦場15〜30万円、実装込み50〜75万円
- Googleは公式に「AI検索に出るための追加要件はない」と明記しています
- llms.txt はGoogle検索が無視すると公式に書かれています。有利にも不利にもなりません
- 公式の裏付けが揃っているのはAIクローラの制御だけ。ここは各社が仕様を文書化しています

株式会社オークスでは実際のWebコンサルタントである、柏倉元太(@genta_oaks)が記事を監修。
月間数十万PVのメディアを複数運営しながら、現在はSEOからSNS、YouTubeまで様々な分野のマーケティング企業を運営。
LLMO対策の費用相場【2026年7月時点】

LLMO対策を提供している24社の公式サイトを1社ずつ確認しました。比較メディアの相場観は使わず、各社が自社ページに書いている金額だけを集めています。
料金を公開しているのは11社だけ
最初に判明したのがこれです。24社のうち料金を公開していたのは11社で、残る13社は「都度見積もり」でした。しかも非公開の側に大手が集中しています。
| 区分 | 社数 | 備考 |
|---|---|---|
| 料金を公開 | 11社 | 中小・新興のプレイヤーに偏っています |
| 非公開(都度見積もり) | 13社 | 大手7社はすべてこちら |
興味深いのは、「LLMO対策の費用相場」という記事を書いている会社のうち5社が、自社の料金を公開していない点です。相場を語りながら自社の価格は伏せる形になっています。金額の出どころを確かめる習慣を持っておくと安全でしょう。
月額は3つの層に分かれる
公開されていた11社の金額を並べると、はっきり3層になりました。
| 層 | 月額 | 含まれる作業 | 該当 |
|---|---|---|---|
| エントリー | 5,500円〜5万円 | 言及状況のモニタリングと改善提案。実装は自社 | 4社 |
| 主戦場 | 15万〜30万円 | 診断・戦略設計・月次レポート・定例会。実装は支援まで | 7社 |
| 実装込み | 50万〜75万円 | 記事制作・構造化データ実装・エンティティ強化まで | 3社 |
7社が15万〜30万円に集中しており、ここが実質的な標準価格です。キーワード単位のモニタリングだけなら月5,500円から存在する点も押さえておいてください。従来のSEOコンサルには無かった価格帯です。
スポット診断は20万〜30万円が標準でした。比較記事によく出てくる「10万円から」という水準は、今回の実査ではほとんど確認できませんでした。最安が3万円で、そこから一気に20万円台へ飛ぶ形です。
初期費用と契約期間はほぼ書かれていない
- 初期費用を明示していたのは3社だけ: 30万円・13.2万円・0円という開きがあり、月額だけでは総額が読めません
- 税込か税別を書いていたのも3社だけ: 残りは金額だけで税区分が不明です。10%の差は無視できません
- 最低契約期間はばらつきが大きい: 縛りなしから12ヶ月まで確認できました。月額が安いプランほど長期という例もあります
SEOコンサルとの比較では、LLMO単体はSEOコンサルとほぼ同水準からやや安めでした。ただし単体プランは実装支援を含まない例が多く、作業量あたりで見ると割高になる場合があります。SEOに上乗せする形なら月10万〜20万円の増分が目安です。

Googleは「特別な最適化は不要」と明記している

費用の話より重要なのがここです。Googleは検索セントラルのAI最適化ガイドで、次のように書いています。
AI OverviewsやAI Modeに表示されるための追加要件は存在せず、他に必要な特別な最適化もない
生成AIによる検索でもSEOは有効か。端的に言えば有効である。Google検索の生成AI機能は、中核の検索ランキングと品質のシステムに根ざしているため
つまりGoogleの立場は「通常のSEOをやってください」です。AI検索専用の新しい何かが必要という説明は、公式には存在しません。
llms.txt は無視されると公式に書かれている
業界で最も広く推奨されている施策が llms.txt の設置です。AIに読ませるためのテキストファイルをサイトに置くという方法で、LLMO対策のメニューに入っていることが少なくありません。
ところがGoogleは同じガイドで、機械可読ファイルやAI向けテキストファイルを新たに作る必要はなく、Google検索自体がそれらを使っていないと明記しています。llms.txt については名指しで、作っても構わないが「Google検索は無視するため、サイトの可視性や順位を助けも害もしない」と書かれています。
この注記は2026年6月15日にガイドへ追加されたものです。業界の推奨より後から、Googleが明確に否定したという時間関係になります。
ここは正確に押さえてください。Googleは「やっても無意味」ではなく「やらなくても不利にならない」と述べています。他社のサービス向けに置く分には問題ありません。ただしGoogle検索での効果を理由に費用を請求されているなら、その根拠は公式に否定されています。
OpenAIとAnthropicの公式文書にも記載がない
Googleだけの話ではありません。OpenAIとAnthropicのクローラ仕様ページを確認しましたが、どちらも制御手段としてrobots.txtだけを案内しており、llms.txt には一度も触れていません。
紛らわしいのは、OpenAIが自社ドキュメントの索引として llms.txt を公開している点です。ただしこれはOpenAIが自分のサイトに置いているという話で、GPTBotが他サイトの llms.txt を読む仕様ではありません。ここが混同の原因になっています。
2026年7月時点で、外部サイトの llms.txt を実運用で読むと公式文書に明記した主要AI企業は確認できませんでした。
構造化データも「必須ではない」
もう1つよく提案されるのが構造化データの実装です。こちらも同じガイドで、生成AI検索に構造化データは必須ではなく、追加すべき特別なマークアップも存在しないと書かれています。
あわせて事実関係を1つ。FAQPageのリッチリザルトは2026年5月7日をもってGoogle検索に表示されなくなり、6月には公式ドキュメントも削除されました。2023年8月に政府・医療系の権威サイトへ限定されて以降、段階的に縮小して完全に終了した形です。「FAQ構造化データを入れればリッチリザルトが出る」という前提の提案は、すでに成立しません。なお不要になった構造化データを慌てて撤去する必要はなく、Googleは使われていない構造化データが検索に問題を起こすことはないと説明しています。
公式の裏付けが揃っている施策は1つだけ

業界で語られる施策を1つずつ公式文書と突き合わせた結果を表にしました。
| 施策 | 公式の裏付け |
|---|---|
| AIクローラの制御(robots.txt) | あり。OpenAI・Anthropic・Googleの3社が仕様を文書化 |
| llms.txt の設置 | Googleが名指しで無視すると明記。他2社は言及なし |
| 構造化データの実装 | Googleが「必須ではない」と明記 |
| FAQ・Q&A形式にする | Googleは言及なし。Bingは公式に推奨(見解が対立) |
| 結論を冒頭に置く | 言及なし。Googleは「特定の書き方は不要」とし細分化も否定 |
| サイテーションを増やす | 部分的。ただし「不自然な言及の獲得は思うほど有効でない」と公式に記載 |
6施策のうち公式の裏付けが完全に揃っているのはAIクローラの制御だけでした。残りは「公式に不要と明記」「言及なし」「Googleが逆に否定」のいずれかです。
AIクローラの正確な仕様
ここは各社が公式に文書化しているため、実務で確実に使える領域です。ただし混同しやすい落とし穴があります。
| 対象 | 役割 | 注意点 |
|---|---|---|
| GPTBot | 基盤モデルの学習用 | 学習拒否はここ |
| OAI-SearchBot | ChatGPT検索での掲載用 | ブロックすると引用されなくなります。学習用と役割が別です |
| ClaudeBot ほか2種 | Anthropicのクロール | 広く流通する古い名称は現行の公式文書に記載がありません |
| Google-Extended | robots.txtのトークンのみ | クローラではありません。ブロックしてもAI Overviewsからは除外されません |
2つ目と4つ目が実務上とくに重要です。学習に使われたくないという理由でOAI-SearchBotまで止めると、ChatGPTの検索から引用されなくなります。AI検索での露出を増やしたい目的とは正反対の設定になってしまいます。
Google-Extended も誤解が多い部分です。公式に「Google検索での掲載に影響しない」と書かれており、AI OverviewsはGooglebotの管轄なのでブロックしても除外されません。「Google-ExtendedをブロックすればAI Overviewsに出なくなる」という説明は誤りです。
GoogleとBingで見解が割れている点

FAQ形式については、2社の公式見解が正面から対立しています。
| 媒体 | 公式の立場 |
|---|---|
| 生成AI検索のために特定の書き方をする必要はない | |
| Bing | 明確な見出し・表・FAQセクションは、AIが情報を正確に参照する助けになる |
どちらも公式なので、「AI検索対策として正解が1つある」という前提そのものが成り立ちません。自社の流入がどちらの経路から来ているかで判断が変わります。
実務的には、見出しを明確にして表を使い、質問形式で答えを整理する書き方はBingにとって有効でGoogleにとって不利にならないという位置づけになります。やる価値はありますが、Googleでの効果を根拠に費用を払う話ではありません。
LLMOコンサル会社の選び方

ここまでの内容を、商談で使える質問に落とします。
- 「提案いただいた施策のうち、公式ドキュメントに根拠があるものはどれですか」— 一次情報で切り分けているかがわかります
- 「llms.txt の設置は費用に含まれますか。Google検索での効果はどうお考えですか」— 公式の否定を把握しているかを測れます
- 「AI検索での引用は、どの指標でどう計測しますか」— 計測方法を言えない相手は成果を報告できません
- 「実装はどちらが行いますか。月額に含まれますか」— 主戦場の15〜30万円帯は実装が入らない例が多くあります
- 「初期費用・税区分・最低契約期間を書面でいただけますか」— 公開している会社が3社しかない項目です
2つ目の質問が最も判別に使えます。llms.txt を効果があるものとして売っている場合、公式ドキュメントを読んでいないか、読んだうえで説明していないことになります。
オークスのLLMO対策の考え方
弊社の立場をはっきりさせておきましょう。LLMO対策として特別な新しい施策を売ることはしません。Googleが公式に「通常のSEOで足りる」と述べている以上、その線を超える提案には根拠がないためです。
- やること: 検索での順位獲得、一次情報にもとづく内容の作成、AIクローラ設定の点検、引用状況のモニタリング
- やらないこと: 公式の裏付けがない施策を有料メニューとして提示すること
- 月額プランはライト15万円・スタンダード25万円・グロース35万円(税別・初期費用0円・最低契約期間なし。2026年7月時点)。AI検索対策はこの中に含まれ、別料金にしていません
- 実務を担当するのは代表です。提案者と担当者が入れ替わることはありません
弊社は最大月間60万PVの自社メディアを運営しており、AI検索での引用状況も自分のサイトで観測しています。他社の調査データを借りて説明する立場ではありません。
すでにSEOで成果が出ている場合、追加投資が不要と判断することもあります。そのときは率直にお伝えするつもりです。
コアアップデートで順位が落ちている場合は、まずそちらの診断が先になります。

LLMO対策のよくある質問
- LLMO対策の費用相場はいくらですか?
-
月額15万〜30万円が主戦場です。24社を調査したところ料金を公開していたのは11社で、そのうち7社がこの帯に集中していました。キーワード単位のモニタリングなら月5,500円から、記事制作や構造化データ実装まで含めると月50万〜75万円という幅があります。スポット診断は20万〜30万円が標準です。
- llms.txt は設置したほうがいいですか?
-
Google検索においては効果がありません。Googleは公式ドキュメントで、llms.txt のような機械可読ファイルを検索が使っていないと明記し、設置しても順位や可視性を助けも害もしないと書いています。OpenAIとAnthropicの公式クローラ仕様にも記載がありません。他社サービス向けに置くのは自由ですが、Google検索での効果を理由に費用を払う対象ではありません。
- AI検索に出るには何をすればいいですか?
-
Googleは「AI OverviewsやAI Modeに表示されるための追加要件は存在しない」と公式に述べています。生成AI機能が中核の検索ランキングに根ざしているため、通常のSEOがそのまま有効という説明です。特別な最適化を探すより、検索で順位を取る取り組みを続けるほうが確実でしょう。
- AIに学習されたくない場合はどう設定しますか?
-
robots.txt で各社のクローラを制御します。ただしOpenAIは学習用と検索掲載用でクローラが別なので注意してください。検索掲載用まで止めるとChatGPTの検索から引用されなくなります。またGoogle-Extended はブロックしてもAI Overviewsからは除外されません。AI OverviewsはGooglebotの管轄です。
- LLMOとGEO、AIOは何が違いますか?
-
統一された定義はなく、上位の解説記事でも主張が分かれています。「GEOのほうが適切」「AEOが最適」「概ね同じ概念」と、真逆の説明が並んでいる状態です。用語の議論に時間をかける実益は小さいため、呼び名ではなく「何をするのか」と「その根拠は何か」で判断してください。
LLMO対策の費用と選び方のまとめ
- 24社中で料金公開は11社。大手7社は全社が個別見積もりで、相場記事を書く5社も自社料金は非公開
- 月額の主戦場は15万〜30万円。ただしこの帯は実装が含まれない例が多い
- Googleは「AI検索に出るための追加要件はない」「通常のSEOが有効」と公式に明記している
- llms.txt はGoogle検索が無視する。有利にも不利にもならない
- 公式の裏付けが揃うのはAIクローラの制御だけ。検索掲載用のクローラまで止めないよう注意する
LLMO対策という言葉は新しいものの、公式が示している中身は従来のSEOとほとんど変わりません。新しい名前がついた提案を受けたときは、根拠となる公式ドキュメントを聞いてみてください。答えられるかどうかで判断できます。
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