
コアアップデートで検索順位が落ちました。何から手をつければいいのでしょうか。

まず動かないでください。落ちた範囲を特定しないまま直すと、無傷だったページまで壊します。診断の順番を整理しましょう。
コアアップデートで順位が下がったとき、最も多い失敗は原因を特定する前に記事を直し始めることです。Googleも公式に、その場しのぎの修正を避けるよう案内しています。
この記事では、下落に気づいてから何をどの順で見るのかを実務の手順どおりに解説します。落ちたのがサイト全体なのか一部のクラスタなのかを切り分ける方法と、Googleが公式に示している対応の範囲を整理しました。回復期間についても、公式が言っていることと言っていないことを分けて書いています。
- 分析はロールアウト完了から1週間以上待ってから始める(Google公式の案内)
- 落ちるのはサイト全体ではなく特定のクラスタに集中することが多い。全体平均で見ると原因を見誤ります
- Googleは下落幅で対応を分けています。2位→4位なら手を加えない、4位→29位ならサイト全体を見直す
- コンテンツの削除は最後の手段と公式に明記されています。焦って消すと戻せません
- 回復期間について「◯週間で戻る」という公式の保証は存在しません。数日から数か月という幅のある表現だけです

株式会社オークスでは実際のWebコンサルタントである、柏倉元太(@genta_oaks)が記事を監修。
月間数十万PVのメディアを複数運営しながら、現在はSEOからSNS、YouTubeまで様々な分野のマーケティング企業を運営。
コアアップデートとは何か

コアアップデートは、Googleが年に数回行う検索アルゴリズムの大幅かつ広範な変更です。特定のサイトを狙った措置ではなく、検索結果全体の並び替えにあたります。
Googleは公式ドキュメントでレストランに例えて説明しています。友人におすすめの店を20軒挙げたリストがあり、数年後に見直すと順番が変わる。このとき順位が下がった店が悪くなったわけではなく、他の店がリストに入っただけという説明です。
ここが最初の分岐点になります。下落を「ペナルティを受けた」と捉えると、記事を削除する方向へ進みがちです。実際には並び替えの結果である場合が多く、自社のページに問題があるとは限りません。
スパムアップデートとの違い
| 項目 | コアアップデート | スパムアップデート |
|---|---|---|
| 目的 | 評価全体の見直し | ポリシー違反への対処 |
| 下落の意味 | 相対的な並び替え | 違反の可能性 |
| 対応 | コンテンツの見直し | 違反箇所の是正 |
どちらが起きたのかは、Google Search Status Dashboard で確認できます。ランキング更新の履歴が公開されており、名称・開始日・完了日を追えます。まずここで自社の下落日と照合してください。日付が合わなければ、コアアップデート以外の原因を疑う段階に入ります。
2026年のコアアップデート履歴

Google Search Status Dashboard で公開されている履歴から、直近のランキング更新を抜き出しました。日付はすべて公式の記録です。
| 名称 | 開始 | 完了 | 種別 |
|---|---|---|---|
| June 2026 spam update | 2026年6月24日 | 2026年6月26日 | スパム |
| May 2026 core update | 2026年5月21日 | 2026年6月2日 | コア |
| March 2026 core update | 2026年3月27日 | 2026年4月8日 | コア |
| March 2026 spam update | 2026年3月24日 | 2026年3月24日 | スパム |
| December 2025 core update | 2025年12月11日 | 2025年12月29日 | コア |
| June 2025 core update | 2025年6月30日 | 2025年7月17日 | コア |
2026年に入ってからコアアップデートは3月と5月の2回です。12月・3月・5月と半年で3回のコアアップデートが走っており、間隔が短くなっています。前回の下落から立て直す前に次が来る状況が起きやすくなりました。
もう1点、実務上の注意があります。May 2026 core update には個別の解説記事が公開されていません。近年のGoogleはコアアップデートごとのブログ記事を出さず、Status Dashboard での告知に切り替えています。「今回のアップデートの狙い」を解説する記事を探しても公式には見つからないため、SEOメディアの推測記事を根拠にしないよう注意してください。
順位が下がったときの診断手順

ここからが本題です。下落に気づいてから、何をどの順で見るのかを整理します。
Googleは公式に、ロールアウト完了後さらに1週間以上待ってから分析するよう案内しています。ロールアウト中の順位は途中経過にすぎず、日ごとに動く状態です。ここで慌てて手を入れると、変動が施策の結果なのかアップデートの継続なのか判別できなくなります。この期間にやるべきは記録だけです。
Search Consoleの日別グラフで、下落の形を見ます。ある日を境に段差状に落ちているのか、なだらかに減っているのかで意味が変わります。段差状なら、アルゴリズムの更新日と照合してください。なだらかな減少は季節要因や競合の伸長である場合が多く、コアアップデートとは切り離して考えます。
最も重要な工程です。サイト全体が均等に落ちたのか、特定のテーマだけが落ちたのかを判定します。Search Consoleでページ別・クエリ別に前後を比較し、損失の大きい順に並べて上位20件がどのテーマに属するかを見てください。ここを飛ばすと打ち手を誤ります。
アップデートと同時期にサイト側で何かが起きていた可能性を潰します。インデックス数の急減、サイトマップのエラー急増、リダイレクトの設定変更、テーマやプラグインの更新履歴を確認してください。アルゴリズムのせいだと決め打ちすると、自分で壊した箇所を見逃します。
順位が変わっていないのにクリックだけ減っている場合、AIによる回答の表示や検索結果の仕様変更が原因のことがあります。実際に対象クエリを検索して、画面上部に何が出ているかを目で確かめてください。掲載順位と表示回数が横ばいでクリックだけ落ちているなら、この線を疑います。
落ちるのはサイト全体ではない

前項の3つ目について、もう少し詳しく書きます。ここが診断の成否を分けるためです。
コアアップデートの影響は、サイト内で均等には出ません。特定のテーマのクラスタに損失が集中し、他のクラスタはほぼ無傷という形になることが少なくありません。全体の数値だけを見ていると「サイト全体が評価を下げた」と読んでしまい、無傷の領域まで手を入れる結果になります。
クラスタ単位で損失を積み上げる
Search Consoleからページ別のクリック数を期間比較でエクスポートし、減少量の大きい順に並べます。そのうえで各ページをテーマごとに分類し、クラスタ単位で損失を合計してください。表にするとこうなります。
| クラスタ | 損失の割合 | 読み取れること |
|---|---|---|
| Aクラスタ | 損失全体の約70% | ここが主戦場。回復投資を集中させます |
| Bクラスタ | 約25% | 次点。Aの後に着手します |
| 専門性の中心となる領域 | ほぼ無傷 | 触らない。触ると失います |
この形が見えた時点で、打ち手はかなり絞られます。無傷のクラスタが自社の専門性の中心にあるなら、評価の土台は残っているという判断ができます。逆に専門領域そのものが落ちているなら、より深い見直しへ進みましょう。
回復の見込みで優先順位を付ける
損失の大きいページから手をつけたくなりますが、順序はもう1段考えます。下落後に何位にいるかで見込みが変わるためです。
- 4〜10位に残っているページ: 最優先。あと一歩で戻せる位置にあり、改善が数字に出やすい領域です
- 20位以下まで落ちたページ: 後回し。1ページの改善で戻る可能性が低く、投資対効果が読めません
- 1〜2位を維持しているページ: 凍結します。Googleも小幅な変動なら手を加えないよう案内しています
3つ目を明文化しておくのが実務上のコツです。慌てているときほど「全部見直そう」となって、勝っているページに手を入れてしまいます。触らないページのリストを先に作ってください。
Googleが示している対応とやってはいけないこと

診断が済んだら対応に移ります。Googleは公式ドキュメントで、下落幅によって対応を分けるよう案内しています。
| 下落幅の例 | Googleの案内 |
|---|---|
| 2位から4位 | 抜本的な対策は不要。パフォーマンスが良好なコンテンツに変更を加えないことを推奨 |
| 4位から29位 | サイト全体を客観的に見直し、影響の大きかったページを評価する |
小幅な下落に対して「何もしない」を公式が推奨している点は、意外に知られていません。動かないことも正式な選択肢です。
避けるべき対応
- その場しのぎの修正: 「SEOに悪いと聞いたから」という理由でページ要素を削る対応を、Googleは明確に否定しています
- 安易なコンテンツ削除: 公式に最後の手段と書かれています。検索エンジン向けに作った箇所で改善不能な場合に限られます
- 同時に複数の施策を打つ: リライトと技術改修と内部リンク変更を一度に入れると、効いた要因を特定できません
- 無傷のページを触る: 前項のとおりです。改善したつもりで失う典型例になります
あわせて押さえておきたい公式の一文があります。「サイトに加えた変更が検索結果に目に見える影響をもたらす保証はない」とGoogleは明記しています。改善したから必ず戻るという前提で計画を組まないほうが安全です。
見直しの基準はGoogleが公開している
コンテンツを見直す際の基準は、自分で考えなくても構いません。Googleが自己評価用の質問リストを公開しています。抜粋すると次のような項目です。
- 独自の情報、取材、調査、分析を提供しているか
- トピックについて、内容が充実した完全で包括的な説明になっているか
- ブックマークしたり友人に勧めたりしたくなるページか
- そのトピックを明らかによく知る専門家が書いた、または確認した内容か
- 一次的な経験と知識の深さが明確に示されているか
最後の項目が近年の焦点です。実際にやった人にしか書けない内容が入っているかという観点で、検索上位を他社と読み比べてみてください。要約の集合になっている記事は、この基準では弱くなります。
回復までにかかる期間

最も知りたい部分でしょう。ここは公式が言っていることと言っていないことを、はっきり分けて書きます。
Googleの公式な記述は「数日で効果が出るものもあれば、数か月かかることもある」という幅のある表現です。さらに「数か月経っても効果が見られない場合は、次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれない」と続きます。
重要なのは、ここに具体的な週数や月数の保証が存在しない点です。「3ヶ月で回復する」「次のコアアップデートで必ず戻る」といった説明を見かけたら、公式の記述ではないと考えてください。次のアップデートを待つかどうかも、可能性として言及されているだけです。
実務上の意味はこうなります。回復時期を前提にした事業計画は立てられません。検索流入の減少は、広告や別チャネルで穴埋めする前提で資金繰りを組んでおくほうが安全です。
対策が実行されないという問題
診断手順を書いてきましたが、実際に成果を分けるのはもっと手前にあります。計画は作られるのに実行されないという状態です。
下落直後は危機感があるため、診断も計画も進みます。ところが実行段階に入るとリライトは日々の業務に埋もれ、技術的な改修は後回しになります。数か月後に見返すと、優先リストは作られたまま1本も着手されていないという結果になりがちです。
実行を止めない3つの条件
- 着手する本数を絞る: 50本のリストより5本の確定タスクです。優先度の高いページだけに限定します
- 実行者と期限を1本ずつ決める: 「リライト優先リスト」という単位では動きません。誰がいつどのURLを直すかまで落とします
- 月次で数値を見る場を固定する: 検知が遅れると被害が広がります。定例を止めた月に下落が起きると、気づくのが1か月後になります
3つ目は軽視されがちですが、影響が大きい部分です。検索流入の急減は、1〜2か月遅れて売上に着弾します。気づくのが遅れるほど、対応を始める時点で損失が確定している範囲は広がるでしょう。
オークスの支援内容
弊社オークスは、最大月間60万PVの自社メディアと自社のD2C事業を運営しながら、そこで実証した施策だけをご提案しています。コアアップデートの影響を自分の事業で受ける側でもあるため、診断と優先順位付けは実務として日常的に行っています。
- 月額プランはライト15万円・スタンダード25万円・グロース35万円(税別・初期費用0円・最低契約期間なし。2026年7月時点)
- 下落の診断だけを単発でご依頼いただくことも可能です
- 実務を担当するのは代表です。提案者と担当者が入れ替わることはありません
- 触らないほうがよいと判断したページは、その理由とあわせてお伝えします
回復時期をお約束することはしません。前述のとおり、Googleが保証していないためです。できるのは、損失が集中している箇所を特定して投資先を絞ることと、実行が止まらない形まで落とし込むことです。
費用の考え方は別記事にまとめています。

コアアップデートのよくある質問
- コアアップデートで下がったら何をすればいいですか?
-
まずロールアウト完了から1週間以上待ってください。Googleが公式に案内している手順です。そのうえでSearch Consoleで下落の形を確認し、サイト全体が落ちたのか特定のクラスタが落ちたのかを切り分けます。この判定を飛ばして記事を直し始めるのが、最も多い失敗です。
- どのくらいで回復しますか?
-
Googleは「数日で効果が出るものもあれば、数か月かかることもある」と説明しており、具体的な期間の保証はしていません。数か月経っても変化がない場合は次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれない、とも書かれています。「◯週間で戻る」という説明を見かけたら、公式の記述ではないと考えてください。
- 順位が下がった記事は削除すべきですか?
-
Googleはコンテンツの削除を最後の手段と明記しています。検索エンジン向けに作った箇所で改善のしようがない場合に限られます。下落は相対的な並び替えの結果であることが多く、ページ自体に問題があるとは限りません。削除は元に戻せないため、判断は最後まで保留してください。
- 今回のコアアップデートの狙いはどこで確認できますか?
-
近年のGoogleはコアアップデートごとの解説記事を出しておらず、Search Status Dashboardでの日付告知のみです。2026年5月のコアアップデートについても個別のブログ記事は公開されていません。SEOメディアの分析記事は推測を含むため、施策の根拠にする際は公式資料と切り分けて扱ってください。
- 少しだけ順位が下がった場合も対策は必要ですか?
-
Googleは2位から4位程度の小幅な変動について、抜本的な対策は不要で、パフォーマンスが良好なコンテンツには変更を加えないよう推奨しています。何もしないことも正式な選択肢です。一方で4位から29位のような大幅な下落では、サイト全体を客観的に見直す段階に入ります。
コアアップデート対策のまとめ
- 分析はロールアウト完了から1週間以上待つ。それまでは記録に徹する
- 診断は「下落の形」→「全体かクラスタか」→「技術要因の除外」→「検索結果の見た目」の順で進める
- 損失はクラスタに集中しやすい。無傷の領域と勝っているページには手を入れない
- 回復の優先度は下落後の順位で決める。4〜10位に残るページが最優先
- 回復期間に公式の保証はない。回復時期を前提にした事業計画は立てない
コアアップデートは避けられない事象です。対策の質を分けるのは、落ちてからの速さではなく、落ちた範囲を正しく特定できるかどうかにあります。焦って全体に手を入れると、残っていた評価まで手放すことになります。
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